教員採用試験対策 独学ノート 

平成28年度採用(27年度実施)を独学で成功させるための日々是修行

【教員試験採用対策】 第二次選考報告および対策勉強 総整理

過日、志望自治体の教員採用試験第二次選考を終えた。

 

 

後は、「人事を尽くして天命に遊ぶ』に徹するとしよう。

 

 

この慣用句、本来の「待つ」を「遊ぶ」と言い換え座右の銘としているのは、とある政治家から引用させてもらった。

おう、そういや、この言葉が好きで机に取っておいたんだ。「人事を尽くして天命に遊ぶ」。「天命を待つ」「天命に従う」が普通の言葉なんだよ。これは自分で自分に期待感がこもるだろ。自分のいいように天命が回ってくりゃいい、と。〔中略〕スケベ根性を起こしちゃダメだっつってんだよ。人事を尽くすことが大事。(石川知裕『悪党―小沢一郎に仕えて』2011,p.229‐230)

 

 

 

では、遊ぶ前の総整理として、二次選考対策として何に取り組んだかを挙げたい。

 

 

 

〔二次試験対策〕

①『模擬授業・場面指導 (教員採用試験αシリーズ) 』 野口 芳宏 一ツ橋書店 (★★★☆☆)

模擬授業・場面指導 (教員採用試験αシリーズ)

模擬授業・場面指導 (教員採用試験αシリーズ)

 

 二次試験対策として、大抵どの自治体受験者も「模擬授業」に悩むと思う。模擬授業って一体何、という疑問を払拭するために、その基本書として本書を購入し読みこんだ。

 模擬授業編と場面指導編に分かれており、内容は基礎中の基礎、つまり模擬授業をする上での心構え程度と見積もった方がよい。授業の概念から始まり、教師の話し方やチョークの持ち方、机間巡視の仕方と話は進む。学習指導案の事例もある。

 しかし、受験者は教育実習を経験しており、以上に関する内容はおおかた復習の意味を持つが、肝心の“模擬授業の具体的のテクニック”は全く載っていない。そもそも模擬授業という試験内容は、自治体別に形式が異なっており、課題や時間、生徒役の有無など正直試験当日になってみないと分からないのが現状だ。

 場面指導編は、生徒や保護者、地域対応の基本と実践が述べられているが、これもまた課題内容が変われば、対応も変わるのが当たり前で、すべてに通暁することは難しい。

 あくまで二次試験対策のための導入程度の本であると割り切って、一度二度読んだら、模擬授業の具体的な構想を考えたほうがよい。

 

 

②『澤井陽介の社会科の授業デザイン』 澤井陽介 東洋館出版社 (★★★★☆)

澤井陽介の社会科の授業デザイン

澤井陽介の社会科の授業デザイン

 

 

③『社会科教育実践ハンドブック』 全国社会科教育学会編 明治図書 (★★★☆☆)

社会科教育実践ハンドブック

社会科教育実践ハンドブック

 

 

④『新 社会科教育学ハンドブック』 社会認識教育学会編 明治図書 (★★★☆☆)

新 社会科教育学ハンドブック

新 社会科教育学ハンドブック

 

 

 ②~④に関しては、いわゆる「社会科とは何か」の疑問を学会研究や実践例をもとに把握する上で読んだ。社会科という教科の特性を全く知らないなら必読であるが、大学の教員養成課程や教職課程で学んだことのある受験者にとっては、既知の内容も多かろう。僕自身は、大学で教員養成課程を修めたが、教科としての社会科を系統的に学ぶことより、本来なら文学部哲学科が取り組む方面の研究内容に興味をもってしまい、こちらの勉強が疎かだったのは否めない。その意味では、今回の試験を機に総復習させてもらった。

 社会科は小学校3年生から始まり、高等学校では地理歴史科・公民科と発展する中で、もちろん対象校種による授業の変質がある。誰もが小学生の時の社会科と、定期テストが始まり高校受験を意識した中学生時代の社会科と、大学受験に向けての分野別の社会科の違いを振り返ってみれば分かる。

 しかし、上記した三冊に通じる事として、やはり社会科の本質が存在することは紛れもない。それは、社会的事象に対しての興味関心・疑問から発生する探究心そのものであり、どう社会科を有意義な教科に深化させるかという教育的実践である。

 正直に言えば、模擬授業対策のために直結して活用できるのは、③『澤井陽介の社会科の授業デザイン』である。もちろん、模擬授業のネタ帳的な本ではないのだが、社会科授業の核となる、「学習問題」の類型を詳しく解説しているのは一見の価値がある。澤井氏は小学校での実践を例にとるが、中学高校における授業での考えさせるための発問を知る上でも役に立つ。そして、人間として社会的事象に対する考察方法のメソッドとしても十分成り立つと思う。

 

 

⑤『某予備校での二次試験対策講座』 (★★★★☆)

 一次試験が終了し合否が分かった後、合格者のみ対象とする二次試験対策講座が自治体別に開催される。以前からその予備校の講座に関する資料請求をしておりパンフレットが家にあった。講座内容は詳しく書かれてはいないのだが、一次が合格したからには、やり残したことの無いようにしたかったため、受講料は高かったが(合格すりゃそりゃ安いけど)受けた。

 

 

 率直言おう、これは受けるべきである。

 

 

 ただし、新卒生や講師経験者で、自分の周りに教採仲間がおり、ゼミやサークルなどで対策出来る人はそれでいいと思う。それ以外、つまり僕みたいに独学している人には必ず役に立つ。

 理由はもちろん言えない。言うならばおそらく詳細に触れなくてはいけないので、業務妨害になる(笑)。

 ただ言えることは、大抵の受講者が予備校のプロ講師からけちょんけちょんに批判される。これが良いことかどうかは教員を目指すあなた自信が考えたら良い。

 

⑥『教員採用のカラクリ「高人気」職のドタバタ受験事情』石渡嶺司(中公新書ラクレ)(★★★★☆)

 

教員採用のカラクリ 「高人気」職のドタバタ受験事情 (中公新書ラクレ)
 

  これから教員採用試験を受けようと考えている人におすすめ。読めば分かる。

 

 

 以上が、第二次選考報告および対策勉強 総整理である。

 面接や模擬授業、実践課題などの具体的な方法論は、僕が合格したら天狗になって(笑)またの機会にまとめたい。