教員採用試験対策 独学ノート 

平成28年度採用(27年度実施)を独学で成功させるための日々是修行

【教員採用試験対策】 筆記試験対策勉強 総整理【専門教養(社会科①)】(やったこと一覧)

それでは、専門教養(社会科)を整理しよう。

 

前回と同様に、

①タイトル、著者名、出版社、活用度(★~★★★★★)

~勉強してのコメント~

の形式で記載したい。

※社会科のため、各分野別(学習指導要領・世界史・日本史・地理・政治経済・倫理)で分ける。また、昨年度受験の際に使用した本も記述しよう。

 

 

 

 

【専門教養】

〔オール分野〕

①雑誌『教職課程2014年9月号~2015年8月号』 協同出版 (★★★★★)

 教職教養と同じく、本冊後半の「合格力育成ゼミ」コーナーの実践問題に月別に取り組んだ。分野として“小学校社会・中学校社会・高校日本史・高校世界史・高校地理・高校政治経済・高校倫理”があり、他教科と比べると社会科教員を目指す人にとっては、かなり充実した問題量である。問題の難易度は、基礎基本に徹底しており、択一問題よりも記述や論述もあり幅広い。特に7月号では学習指導要領に特化した問題構成になっていて、直前の確認としては嬉しい問題編成だった。一年間でちょうど内容を大観する計画。ただし、過去問を解けば分かるが、雑誌一年の問題だけで受かるのはあり得ないので気をつけてほしい。あくまで、出題レベルの確認程度で解くことが大事。

 

②『自治体別模擬試験』 協同出版 5月実施 (★★★☆☆)

 教職教養と同じ。協同出版は自治体別の専門教養の模試もあり充実している。しかし、過去問流用は首を傾げざるを得ない。しかたないか。

 

③『教員採用試験「過去問」シリーズ 志望自治体の社会科』 協同出版 (★★★☆☆)

 教職教養と同様のため割愛する。誤植があって、出版社のホームページで訂正を確認したこともあったため、要注意。

 

〔学習指導要領〕

①『学習指導要領解説 各編』 本部科学省 各出版・印刷会社(★★★★★)

 教職教養の整理でも述べたが、こちらも絶対必須。特に、僕の受験した自治体では、大問1,2に及んで出題されるため、確実な熟読が求められる。解説をすべて覚えることは難しいため、過去問や実践問題を通じて出題された箇所をマーカーし、傾向を分析することが大切である。実践例としては、まず冊子だと読みにくいため、文科省ホームページより転用した指導要領を各分野でA3サイズ1枚づつに出力し、全体を大観できるようにした。目標に関しては、短文のため確実に暗記し、内容項目に関しては各分野の検定教科書と照らし合わせると分かりやすい。二次試験では模擬授業等で指導要領の項目別にテーマが与えられると予想しているため、再読する予定だ。

 

 

〔世界史〕

①『詳説世界史ノート』 詳説世界史ノート編集部編 山川出版社 (★★★☆☆)

 昨年度受験の際に、約半年でこなした一冊。有名な山川の教科書『詳説世界史B』に沿った構成で基礎固めに活用。僕自身は大学受験でメインでつかった分野のため、3年経って忘れていた用語を思い出す作業が出来た。この一年ではお蔵入りしていた。

 

②『NEW青木世界史B講義の実況中継①~⑤』 青木裕司 語学春秋社 (★★★☆☆)

 大学受験での世界史参考書でおそらく1、2を争う有名な書籍。講義形式の文体は読みやすい。高校生時代に通読していたため、再読によって通史を確認した。付属CDでの年表講義は、車中や寝る前にたびたび聞いた。最近本屋に行ったら、新版が出ていたので欲しい。一体どこを新しくしたのか気になる。

 

③検定教科書『詳説世界史B』 木村靖二 佐藤次高 岸本美緒編 山川出版社 (★★★★☆)

④検定教科書『世界史B』 東京書籍 (★★☆☆☆)

⑤『詳説世界史研究』 木下康彦 木村靖二 吉田寅編 山川出版社 (★☆☆☆☆)

⑥『世界史のミュージアム』 とうほう (★★☆☆☆)

 検定教科書は新課程版を1,2冊は欲しい。③に関しては通読を最低1回はした。部分的には何度も読んでいる。④に関しては、世界史教科書の『山川東書論争』があるため一応購入。関心の高い部分だけ読み比べた。★は、あくまで活用頻度なので教科書の内容の評価ではないので悪しからず。二次試験対策の模擬授業対策する上では、やはり教科書をベースに指導案等を考える予定。⑤は③の詳説研究として有名なあの分厚い書。旧課程版しかもっていなかったためそれを活用した。新課程版は著者編者も変わっていると思う。⑥については、いわゆる資料集である。年表や図表、文化の図録を参照するとき活用した。これも高校時代に持っていたものであるので、最新版は知らない。

 

⑦『世界史年代 ワンフレーズnew』 中谷まちよ (監修)中谷臣 パレード (★★★★★)

 僕の志望する自治体に限れば、過去問を解いて分かったこととして、年代を覚えていれば世界史(日本史も)は8割とれる。そして、なぜ自分が大学受験の時、この本に出会ってなかったのか悔やんだ一冊。択一問題で最高の効果を発揮してくれる。いわゆる択一問題では年代は書いてない。出来事から年代や世紀を想起し、それを並べ替えたりする。読めば分かるが、この本の年代暗記は“歴史用語→年代”を想起するようにゴロあわせされている。試験直前ではこれしかやらなかった。

 

⑧『Winning COM.-PASS 世界史の整理と演習』 とうほう (★★★☆☆)

 高等学校でいわゆるワークとして活用されているジャンルのもの。丁度一年前の再スタート時に、2,3カ月かけて丁寧にこなした。実践問題では、私大の過去問を改題しているため難しい箇所もあるが、ほぼ基礎基本の定着を図れる。

 

 話は変わるが、僕がよく読む作家として、いま売れっ子の佐藤優氏がいるが、氏は大学受験のための学習参考書にこう評価している。

 

日本の書籍市場では、ビジネス書と学習参考書の相互乗り入れが、ほとんどなされていない。また、大学以上の教育で用いられる書籍と、高校までの学習参考書についても、まったく別扱いになっている。そのために学習参考書(特に大学受験を想定したもの)に蓄積されている優れた知的成果を社会人が用いることができなくなっている。これは大きな社会的損失だ。

佐藤優(2012)『読書の技法東洋経済 pp.120

 

 この評価指摘はかなり的を射ていて、大学合格するや否や、活用した参考書や問題集をすぐに古本屋に売り飛ばす学生がいるが(そのせいで僕が安く発掘できるメリットもあるが)、学問の基礎基本を確かめるのに学習参考書は有用性がある。むしろ、大学生や社会人はこの知的成果を総復習すべきだと思う。

 

⑨『重要用事項記入式 各国別世界史ノート』 塩田徹 永井秀樹編 山川出版社 (★★★☆☆)

 教科書は通史を大観できるが、やはり時代区分ごとに地域間を行ったり来たりするため、各国史の一貫したテーマで勉強することはやり難い。そこで各国史の問題演習が必要となる。この本は上記した佐藤優氏が推薦している問題集であったこともあり、自分が苦手な北方民族史や朝鮮史イスラーム国史などを重点的に取り組んだ。中国史に関しては頻出のため絶対に必要だ。自分は大学受験時に斉藤整(2006)『タテから見る世界史』学研を好んで勉強していたが、今回は演習を重視したために、こちらに取り組んだ。

 

 

 

以上が、〔オール分野〕〔学習指導要領〕〔世界史〕の総整理である。

 

次回は、〔日本史〕から始めよう。